「やさしい近所のお爺ちゃん」これが、私が幼い頃に強く抱いていたイ・マデ・ルバー氏のイメージである。1980年代後半、幼かった私は、よくバンジャール・カラーの集会所で遊んでいた。その頃バンジャールではギアニャール県ブラバトゥ村のパンデ(バリ・ヒンドゥ教カースト制の鍛冶職人階級)から、ガムラン楽器を一式購入したばかりで、バンジャールの演奏家達は嬉々として日々練習に明け暮れていた。